(撮影会モデルの方に読んでほしい)チェキは振ってはだめ
グッズとしてよく売られるチェキですが、撮影会などに行ってみていると結構振ってる人がいます。こちらについてちょっと触れてみたいと思います。
結論から言うと、とったチェキフィルムを振ってはいけません。
説明書にも書いてあるんです。
しかし、結構振る人はいますよね。
なぜだめなのかと、なぜ振るようになったのかという話を書きたいと思います。
1 とったあとのチェキフィルムを振ってはいけない理由
チェキの仕組みを知っておくといいと思いますが、撮影するとカメラからチェキフィルムが出てきますが、フィルムに薬剤が閉じ込められている部分があって、ここが押しつぶされて写真の部分に流れて現像しているんです(平たく言うと)。ところが、この薬品は振ると想定通りに流れなくなる、また乾き方が想定とは異なる可能性があります。そのため、振ってはいけないのですね。
実際ちょっと振ったところで影響はないのですが、メーカーがやめてくださいと言ってるのに振ることに意味はないと思います。
無駄にする可能性が0ではない以上、やらないことをお勧めします。
2 ところで何で振るようになったの?
チェキというのはインスタントカメラ(その場で見られる写真を撮るカメラ)の一種なのですが、1998年に誕生したもので、実はこのジャンルの中では歴史は短い方です。インスタントカメラにはいくつか種類があり、証明写真などをはじめ昔ものすごくよく使われたタイプのものがありました。
チェキはやや淡い感じですが、高画質を売りにしたタイプのインスタントフィルムが過去には存在しており、「ピールアパートタイプ」と呼ばれるものでした。00年代の初めまでは証明写真でよく使われていたため(過去形、現在は生産終了している)、昔はポピュラーなものでした。
すでに作られてないものなうえに仕組みがチェキより複雑なため、仕組みの説明ははしょらせていただきます。
ただ、こちらは振るんですね、ピールアパートタイプフィルムの仕組み上、乾かすために必要だったからです。この影響で、インスタントフィルム=振るというのがなぜか一部の方のイメージに残ってしまったのでした。
撮影会モデルにしても地下アイドルにしても、多分誰かが振ってるから自分も振るようになったのではないかと思いますが、その誰かをたどっていくと、かつてものすごく使われた別のタイプのインスタントフィルムを振っていたからにあたるはずです(そこまでたどるのは無理でしょうが)。
ちなみにこのピールアパートタイプのフィルムがなくなった理由は
主目的が証明写真とフィルム時代のテスト撮影だったからです。
証明写真用としてはデジタルカメラの時代になって、とったものをすぐ印刷できることから不要になりました。デジタルカメラが入手しにくい海外向けに生産されていましたが、その必要すらなくなり、数年前に生産されなくなりました。テスト撮影もモニターでみられますからね。
もう一度結論から書きますと
撮影した直後のチェキを振るのはやめましょう。